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【星紡夜話】カスタリアのほとり5・課題

「そういえば、マーシアは?」

ポタージュを口に運びながら、メイシンがつぶやいた。
彼女はあの泉から離れたくないようだ、とジェレミーが答える。

「離れたくないって。。ずっとそこにいるわけ?家に帰らないの?」
「家を持とうと思わないのかもしれないよ」
心のままに現れる世界だからね、ここは。。
青年の呟きに、メイシンは眉をしかめる。

自分にはあんなに世話を焼いたくせに。

納得いかない様子で不細工なおにぎりをほおばる少女を、守護天使は愛おしく見つめた。
メイシンやマーシアが成長するということは、三次元の「本体」が成長するということだ。本体の成長を、彼女にも体現して欲しい。

アクアマリンの視線に気付いて、米を噛んでいたメイシンの口が止まった。
「。。あんたは、ここに住むの?」
「住んでもいいの?」
少女が喉を詰めそうな表情になったので、守護天使は思わず噴き出した。
「必要な時だけ来るよ。僕は君たちのガイドだからね」
「君たち?」
「そう。君たち」
メイシン、マーシア、そして三次元のひつき。

「。。。そんなに偉そうな人には見えないけどね」
「偉くないよ。君と同じ次元の存在だから」

守護天使じゃないのかよ。

少女の心の呟きを見透かして、ジェレミーは笑った。
「三次元から見たら、守護天使みたいだね」
心の呟きを聞かれて、バツが悪そうにメイシンはレタスを口に突っ込んだ。

「あのさぁ」
レタスが口の中からなくなると、メイシンは上目遣いでアクアマリンの瞳を見上げる。
なに?と微笑む青年に、少女は切り出した。
「ジェレミーって言いにくいから、ジェイでいい?」

ランチが終わると、二人は広場に繰り出した。
再び剣の鍛錬をしようかと思ったメイシンだが、刀を鞘から抜こうとして、ふと思い留まった。

「こっちのがいいや」
両手の指と指を、胸の前で合わせる。
手のひらの中で、小さなマカバが結晶した。
シャボン玉のように、いくつもの小さな光を飛ばしていく。
美しい光に見とれていると、ジェレミーが手のひらを光らせた。
「繋げてみようか」
青年から放たれた光が、少女のそれとつながり、螺旋の様になって、回転しながら空へ上がってゆく。

「おもしろ~い!」
無邪気に空を見上げる少女の顔を、青年はまた愛おしい眼差しで見つめていた。


怒涛の更新。。(気力と時間の許す限り。ぶふっ)の途中ですが。
なんかもう、書くの恥ずかしくなってきた。orz

ちょっと、ジェレミーさん。
なんだろーかこのひとはもうっ( ̄▽ ̄;)

まもなく衝撃の事実が明らかになります。。。
えぇ。多分。明らかにしようかやめよっかどうしよっか~。。と悩んでますが。自分でも受け入れられてないからして。。。
この話の流れからして、明らかにするしかないのかも。orz

「三次元から見たら、守護天使みたいだね」

な~るほどね。
自分で書いてて改めて分かったこともあったり。
ノートに走り書きの時点では分からなかった事が、ブログに詳細を書いてみて分かったり。
上手いことなってますな。。

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