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風の小径 星紡夜話会員記事暫時全体公開 星紡夜話・星渉り

【星紡夜話】星渉り・「両有の天使」

夢の話。 神殿のような、西洋の教会のような、白い石造りの大きな建物がある。 空にある、フラフープのような、光の輪っかをくぐって、私はパートナーと二人でそこに辿り着いた。 そこにはたくさんの人がいて。 2つに分かれて対立し […]

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【星紡夜話】星渉り10・「さようなら」6

昨日は、グダグダだった。 ユーリが帰った後、独りでベッドに潜り込んで、泣くのが嫌になるまで泣いていた。 いつの間にか、疲れて眠ってしまって、気が付いたら一日経っていた。 朝起きたら、なんだかとても静かだった。 あんなに泣 […]

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【星紡夜話】星渉り9・「さようなら」5

ダイニングテーブルで朝食を取っていた男性陣は、サロンのガラス戸が乱暴に開く音で、思わず目を見開いた。 メリッサがそのドアから飛び出し、ダイニングを突っ切って走り去るのを目で追って、廊下の奥で寝室のドアがバタンと音を立てる […]

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【星紡夜話】星渉り8・「さようなら」4

柔らかい、水の中に漂いながら目が覚めた。 明るく透明な、色をほとんど感じない、穏やかな波に包まれて、マーシアはゆっくりと目を開ける。 身に覚えのある、優しく満ちるエネルギーを感じて、ここがカスタリアの泉である事が分かった […]

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【星紡夜話】星渉り7・「さようなら」3

『殺してください』 マーシアがユリウスに放った言葉は、彼の最大のトラウマを呼び起こした。 彼の脳裏に、メリッサを手に掛けた時の、手の感触が蘇る。 マーシアの肩を掴む手のひらが、僅かに震えていた。 それでも、マーシアはまっ […]

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【星紡夜話】星渉り6・「さようなら」2

ひっそりと、音もなく僅かに瞬く光があるだけのサロンで、マーシアを「ここ」に留める為に、ユリウスはずっと彼女を抱きしめ続けていた。 マーシアから伝わる、苦しく熱い感情の痛みを受け取りながら、ユリウスは呟く。 「何故未だに、 […]

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【星紡夜話】星渉り5・「さようなら」1

「。。何故こんな事を言うか分からないか」 「。。。ごめんなさい」 ユリウスが投げかける言葉に対して、マーシアは俯いて膝の上のグラスを見つめたまま、二つの意味で謝った。 一つ目は、彼の言う通り、はっきりと理由が分からない事 […]

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【星紡夜話】星渉り4・宴の夜

「まぁ。。」 完成した「サロン」に一歩入るなり、マーシアは感嘆の声を上げた。 艶のある、落ち着いた渋色の床板が一面に広がる。家具はその床色に見合う、落ち着いたアンティーク調で統一されていた。海の色を思わせる、使い古された […]

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【星紡夜話】星渉り3・造成

物を「作る事」に関しては、どうやらユリウスよりもメリッサの方が優れているらしい。 彼女は何かを「創造」する時に、愛用の杖を使う。 魂本来の性質を取り戻した後のメリッサは、以前握っていた闘剣から、この「創造の杖」に持ち替え […]