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オリジナルアート お絵描きの記録

無限キャンバス

「無限キャンバス」は、一枚のキャンバスに、その時の思いのたけを表す絵を描いて、またその絵を塗り潰すように、上から重ねて違う絵を描く。
というのを何度も繰り返していたものです。

使用したキャンバスはF10サイズ。結構大きいです。
でっかい筆で、ズバズバっと乱雑に描いていました。

普段のパステルでは描けない、生々しい絵が多いです。
要するに、ネガティブアートなので。

感情が湧きあがるタイプの男性性強めの人は、こういうネガティブな表現も必要だと思います。出しちゃったら迷惑だから、嫌な思いをさせるだろうから、といって表現しないでいると、そのうち爆発して、周囲にもっと大きな被害が及んでしまうから。

逆に、知性の方が発達している女性性的な人は、ネガティブを発散するというよりも、ネガティブの元になるだろう、「受け取る情報」を気分の良いもの、情報源が確かなもの、自分にとって有意義なものだけに厳選する心掛けが必要じゃないかな、と思います。

その人の持つ性質によって、対処の仕方は違うと思うので、この方法が絶対って訳ではないです。
私の場合は男性性強いので、やっぱり何か、言葉以外の芸術的表現で外に出してしまわないと、私の中の女性性に負担がかかり過ぎるのです。
女性性は男性性のエネルギーを受け取って、それを主に言葉や分析で表現しようとするので、自分が持つ男性性のネガティブエネルギーを広げてしまい、周囲に居る人を言葉で傷つけてしまったり。。それがまた、自分自身の女性性にとっては負担にもなるのです。
男性性の激しいエネルギーを女性性が言葉で表現しきれずにいると、暴力に走ったりすることもあるわけで。

逆に、芸術表現って、男性性強くないと出来ないのかもしれないなぁ、と思ったりしますね。
絵じゃなくても、楽器やダンスやスポーツなんかで表現出来るといいですよね。

で、今からアップする絵は、1年以上前に描いていたものです。正確な日付は覚えてないのですが。。ひょっとしたら2年くらい前かな?
別ブログでは何回かに分けてアップしていた画像、今回は一気に全部載せます。
癒しの為に描いていたのですが、癒し系の絵ではないので、見たい人だけ見てくださいまし。

***********

キャンバスを購入して、一番最初に描いたのがこれです。

とにかく血が描きたい。

ケータイカメラで撮ったので、あまり綺麗に写ってませんが。

描く前からイメージはあってね。
でも、パステルではこれは描けない。と思ったので、この時初めてアクリル絵の具を購入して描きました。

出来るだけ真っ暗な絵が描きたかった。だから全体を黒く。。でも、真っ黒には出来なかったですね。

そしたら、血飛沫が描きたくなった。
なんかね、血が描きたくてしょうがない。←
生々しいのが描きたいからパステルのかすれた儚い感じはダメ。←

で、真っ赤な絵の具を筆にたっぷりつけて、キャンバスに叩きつけていたのであります。
ビシャッと叩きつけては、キャンバスを立てて、絵の具をたらーっと下に垂らす。
というのを繰り返していました。

この、「叩きつける」というのが結構快感で。←
パステルでは味わえない感覚だなぁ。。と、描く過程を楽しんでました。

一体私の中に何がうごめいていたのだ。。みたいな?←

この絵を見ていると。。だんだん悲しくなってきたのです。
自分の中で表現しきれなかった、マグマのようなものを表に出して、改めて見てみたら。。だんだん、そこから何かを感じ取れるようになって来た、という感じ。

で、この絵の上に描いたのがこれです。

いつの間にか血の涙に。

 
ホントは、塗り潰すつもりだったんです。白で。
でも、白くならなかったのです。

白い絵の具でぐるぐるしているうちに。。水色を混ぜて、目の形になりました。
でも、瞳の中に写っているように残った血飛沫が消せない。

むしろ足してる。←

瞳の部分に、上手い具合に「血糊」が乗りました。
涙のように綺麗に垂れてくれましたね~。まさに「血の涙」です。←

飛び散り具合に非常に満足していた。

この飛び散り具合に非常に満足した私。。。←
このままサインして飾っちゃってもいいんじゃない?ていうくらい、満足してました。←

でも、実際は飾れないよねぇ。。

しばらくこのまま置いてたんですが、後日、塗り潰す事にしました。

どうしても消せない。

今度は白くせず真っ黒に。。
でも、どうしても、目の部分だけは塗り潰せなかったのです。
これを塗り潰してしまうと、自分の中に潜む感情を否定してしまうような気がして。

無かった事にしたら、せっかく表に出して表現した事が無駄になる気がしたし、再び「臭いものに蓋をする」ような気分になるんです。

それは本意じゃないので、しばらくこのままで置いてました。

なんか逆に、「闇の中に潜む激しい哀しみ」みたいになっちゃったね。

「良い子ちゃん」になり過ぎていたんだね、私は。
「自分の事より人に尽くしましょう」とか、「あなたは○○なのだからこうすべき」だとか、「そんな事したら世間体悪いでしょ」っていう、外からの圧力やリクエストに応え続けた結果、無意識のうちに抑え込まれていたマグマのような感情、なのですよ。

それからまたしばらくして。。
この「血の涙」をどうやって「昇華」したらいいかな、と思いながら描いたのがこれです。

無理矢理ちゅどーん。

ちゅどーん。←

当時も「ちゅどーん」って書いたよね私。(笑)

なんか、爆発したみたいな絵になった。
けど、それにしても、きったねーな。←
出来上がって見た感想が、「汚い」しかなかったのです。

あーもうこれはすぐに消したい。乾いたらすぐ消す。

というわけで、この絵の上に重ねて描いたのがこれです。

やっと白くなった。

やっと画面が白くなりました。

今度は、「消して無くしてしまう」のではなくて、「水で洗い流した」ような気分になりました。

この色を塗りながら、ある景色が頭の中に浮かんでいました。

この上に描いたのがその景色です。

カスタリアの泉

私の心の中にあった、「癒しの場所」です。
ガタガタで下手くそなんですけどね。

白く煙る深い森の中に、小さな泉があるんです。
そこでよく、自分のインナーチャイルドを癒していました。
守護天使や大天使達にも、ここでよく会いました。

でも真っ白ではない。

だいぶ塗り重ねたので、キャンバスがコテコテです。(笑)
でもアクリルは立体感が出るのが良いよね。

癒しの森の奥。

水で濡らした筆で、水面を揺らしてみました。

以前ブログに上げたのはここまででした。

その後、この上に少しだけ絵を足したのですが。。下手くそで。アップする気にならなかった。。それがこちらです。

やっと綺麗なものを描こうと思い始めた。

これが現在の「無限キャンバス」です。

この状態で、もう1年以上放置されています。

普段は色鉛筆などで繊細な絵を描く方が好きで、今は滅多にアクリルを触らないのですが、また気が向いたら、この上に何か描こうかな、と思います。
 
 

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