リミッターが外れた、と、オペの責任者は言った。
心臓と、目を治す際に脳をいじり、リミッターが外れやすくなったのかもしれない、と。
佐守は、自分がしてきた事の本当の意味を、知ることになった。
今回の件で、彼女の心は闇に落ちた。
だが、戦場から帰ってくれば、いつも通り過ごすことはできた。
ただ、人と会う機会を極力少なくしているのが分かった。
その平常心も、もはや限界へと近づいていた。
彼女の心が崩壊寸前であることを察知したとき、彼もまた、闇へと落ちていった。
彼は、彼女を守ることだけを、考えるようになった。
極力前線から引き離し、戦力外として扱うようになると、上層部は、そんな彼を彼女から引き離した。
彼を昇格させて、部隊から引き抜いた。
すると彼は、彼女を昇格させて、前線から引き離した。
しかし、彼女は納得しなかった。
彼女は死に場所を探していた。
自ら戦場に赴いた。それでも、その強さゆえに、しばらくは死ねなかった。
そんな彼女に、彼は結婚を申し込んだ。
彼女を止めるには、他に方法がないと思ったのだろうか。
彼の犯した罪を償うためだったのだろうか。
それとも、彼女を本当に愛していたのだろうか。
彼女は、拒否し続けた。
強引に指輪を渡す彼に殺意すら覚えた。
何度来ようと、殴りつけ、床にのし続けた。
それでも、彼は指輪を押し付けていった。
何度も指輪を床に叩きつけた。
踏みにじり、枠を歪ませ、石を欠けさせた。
でも、捨てられなかった。
彼女には、拠り所が無かった。
親を失い、身寄りもなく、彼女に声をかけるのは、彼女を利用した人間だけ。
そして、どれだけ傷つこうと、指輪を差し出し続けた、唯一の男。
差し出された指輪が、彼女の唯一の拠り所になっていった。
たぶんね~。。惚れ方を間違ったんだね。彼は。(笑)
あ~なんだか妙に切なくなってきたぁ~(ノ◇≦。)
さぁー、次回で最終回なるか!?
ていうか、1日で終わらせるつもりか、私?( ̄▽ ̄;)
。。あ。もう日付変わってたわ。(笑)
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