そこは、果てしなく闇の広がる世界。
光るものは何一つなく、ただ、もしあるのならば「無」だけが存在するかのような場所。
マーシアは、ゆっくりと下へ降りていった。
闇が、体にまとわり付く。
底なし沼に沈んでいくように、飲み込まれ、消えてしまいそうな感覚が心を襲う。
自分の指先すら見えない闇の中で、彼女の心は震えた。
「私は。。。誰ですか?」
ねっとりと湿った風で、闇は答えた。
光を、全て出しつくす少女の姿。
水の中に沈む感覚。
望郷の思い。
彼女の脳裏に閃いたのは、忘れていた魂の記憶だった。
じっと白い壁を見つめ、立ち続ける老人の視界に、白い少女が再び現れた。
ねっとりと、糸を引くように壁から抜け出してくる。
マーシアが一息つくのを見計らい、執事は声をかけた。
「お疲れ様でした。お茶はいかがですか?」
緑の風がそよぐ、巨木の下。
彼女は再び、そこに立っていた。
執事のお茶と言葉に心励まされ、再びここに帰ってきた。
透明の羽で、ふわりと羽ばたく。
巨木の枝の間を、ゆっくりと蛍火が上がっていく。
誰にも見つからないような、枝のひとつに降り立つと、彼女は幹を抱きしめた。
ありがとう。
。。。ありがとう。。ありがとう。。
。。。帰ってきたね。。
。。。ありがとう。。。
木霊の静かな声を聞きながら、彼女の体はすうっと空に消えていった。
木々の間から見える丸い空。
小さな青い泉。
マーシアは、カスタリアに戻ってきていた。
鏡のような静かな水面に、白い顔が写っている。
「私は、何故ここにいるの」
胸の奥で、静かに言葉が発せられた。
彼女の言葉に、答えるものはいない。
「私は、何故、生きているの。。」
彼女が見つめる悲しげな顔に、水滴の波紋が広がった。
波紋が広がるにつれ、堪えきれず、マーシアは胸を押さえて嗚咽した。
静かに、静かに、波紋は広がり続ける。
前回書き忘れましたが、これは「アカデメイア」に行った時のお話です。
マーシアさんから妖精の羽が出てきたときはびっくりしました。
以前わたしが、ドリーン・バーチュー博士のアースエンジェルテストをやったときは、
宇宙人5
天使4
妖精4
。。の割合で、結構点数高かったのですよ。
でも妖精の記憶ないよなぁ~と思ってたら、なんとこれで証明されちゃった。
天使の羽は持ってたけど、妖精の羽も持ってたとはね~。。
やっぱ、過去で妖精もやってたんですね。
今回、あんまり詳しくかけなくて。。書こうとするとディープスリープにハマりそうになったので、さらっと書いてみました。
さらっと。。。いや。。かなり時間をかけて、さらっと。(笑)
てゆーか、三次元の私、あんまり感知できなかったんです。
あ~こんな感じか~と思って、帰ってきたら、いきなりマーシアさん泣き伏しちゃって。
え~?泣いてる。なんで~?(爆)
そんな感じでした。(^_^;)
さーて、やっと次に進める。ふぅ。